日本神話の中には、「天の岩戸(あまのいわと)開き」という伝承があります。これは、太陽の神様である天照(あまてらす)大神様が弟君の行いに心痛められ、天の岩戸へお隠れになったというものです。光を放たれる天照大御神様が岩戸にお隠れになったために、この世から一切の光が消えてしまい、困り果てた神々は策を練って天の岩戸を開くようにしました。そして天照大神様が外に出てきて下さり、この世に光が戻ったという内容です。
この天照大神様による岩戸開きについては、「闇が光明へと転換する歴史的ひな形であり、いつか再び根源的な岩戸開きが成される」という予言があります。その予言書の中でも特に注目されるのが、「日月神示」(ひつきしんじ)です。そこに記された「岩戸開き」には、
「岩戸しめの始めは那岐(なぎ;伊邪那岐/いざなぎ)、那美(なみ;伊邪那美/いざなみ)の命(みこと)の時であるぞ、那美の神が火の神を生んで黄泉国(よみのくに)に入られたのが、そもそもであるぞ、」「この夫婦神が、時めぐり来て、千引の岩戸をひらかれて相抱き給う時節来たのであるぞ、うれしうれしの時代となって来たのであるぞ。」 (「日月神示」中矢伸一著 株式会社徳間書店発行)
とあります。
火の神を産んで黄泉に行かれた伊弉冊(いざなみ)大神様が、黄泉から戻られる「時」は、水の運勢が到来する時です。水は火を鎮め、火の運勢によって生じた一切の苦しみ、辛さ、無念さを水の運勢が解放していくからです。
民族根源の母神様が苦しみの中におられるなら、その子孫も苦しみから解放されないのは当然でしょう。水の運勢は、まず根源の母神様を苦痛から解放し、火の運勢を終わらせるように動くのです。
今日本は「平成」の時代にあります。この平成という字には「岩戸開き」が暗示されているといわれます。“平”の字は一八十(いわと)と分けられ、それが“成る”というのが「平成」です。「平成」は、岩戸が開くと読めるのです。しかも今年は平成21年。21数は、完全なる完成数理、また大変化を意味する数理となっています。自然界では、21日目に、鶏の雛(ひな)が卵の殻を割って姿を現します。
21世紀で迎える平成21年、それは闇から明へと移行する民族の夜明け、霊的覚醒の時であり、日月神示が予言した天の岩戸が開く年なのです。
伊弉冊(いざなみ)大神様が、眩いばかりの光を放ちながら私たちの前によみがえって来られます。そして民族の和の霊性が、徐々に徐々に覚醒されていきます。日本の運命が大きく変る時が到来したのです。水の運勢を受け、日本は火の運勢を大転換して、民族が求め続けた真実の和、大きな和を成し、世界に、愛と調和を開いていくようになるのです。
平成21年、民族の運命が大転換する
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