天地正気(てんちせいき)は、天のお父さん、地のお母さんの愛と徳の心から放射される生命エネルギーです。この天地正気を受信するアンテナは、人の心にあります。人が、天地の心に通じる愛と徳の思いを持つ時、スムーズに天地正気と交流できるようになります。
しかし私たちの心の状態が天地正気と合わなくなると、生命エネルギーの巡りが悪くなり、心身のみならず、一人一人の運命にさえ影響が及びます。天地正気と波長が合わないとは、「生かされている」感謝ではなく、不平、不満、怒りを抱き、また、互いに「生かし合う」という愛と徳の心から、かけ離れた状態を言います。
今、人類の様相を見つめると、地球規模の環境破壊を引き起こし、歴史的な危機状態にあります。人類は「滅亡」という運命を突き進んでいるかのようです。
この姿を見る時、人が、天地という根源の親との心の結びつきを無くし、天地正気と波長が合っていないことが分かります。人はなぜ、このような状態に陥ったのでしょうか。
それは人の心に、天地正気とは全く正反対の「破壊的な心の闇」が生じてしまっているからです。
破壊的な心の闇とは「天地によって生かされている」という恩を忘れ、我執(がしゅう;自己への執着)が生じたことが根本の原因となっています。人は、明らかに天地に依存しており、天地の恩恵なくして存在することはできません。これは否定しようのない事実であるにも関わらず、その正しい認識から外れ、天地と隔絶した「自分」という狭い自意識を中心に動いてしまっているのです。そして、生かされていることへの「感謝」ではなく、欲望が満たされない「不平、不満」を募らせ、心の闇はどんどん広がっていきました。
天地への感謝から外れると、人は「生かされ、生かし合う」存在であるという意識からも外れてしまい、互いに争い合うようになっていきました。
生かされ、生かし合うことを「相生」(そうせい)と表現しますが、人は、相生ではなく、不調和と破壊を引き起こす存在になっていったのです。
天地正気と通じなくさせる心の闇
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