天がお父さん、地がお母さんということを少し見つめてみましょう。美しい夜空を見上げると、宝石のように星たちが輝いています。この、数知れない星たちは、大宇宙の中に浮かび、大宇宙によって抱きかかえられ、秩序正しく整然と運行しています。
そして太陽の光は地球を暖め、母なる星「地球」は、多くの生命と共に人を生み出し、今も生命を抱きかかえています。水や空気や栄養豊かな食物を与え、地球は子どもを大切に守り育てる母親の姿そのものです。
人の生命は地球につながり、宇宙につながり、人は、天のお父さん、地のお母さんの大いなる愛と徳の中で生かされているのです。愛と徳とは、生命を与え、恵みや益を与えて生かそうとする、限りなき慈しみを意味します。
親が子を愛する様を表したものに「掌中(しょうちゅう)の珠」という言葉があります。これは、両手で大切な珠を持つように、父母が子を慈しみ、愛するという意味です。人は、天のお父さん、地のお母さんの温かき掌中で生かされている、天地の子どもなのです。
人は、地につながり、天につながり、その大きな愛と徳に包まれている
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